ヒプステtrack5の感想


まずは、千秋楽おめでとうございます!
この状況下で、最後まで公演ができたことは本当に奇跡だと思います。もちろん作品に関わった皆さんの努力という土台あってこそ起こった奇跡だから、ありがとうございます。お疲れ様でした。おめでとうございます。全部言わせてください。

感想をうまくまとめられる能力がないので、思ったことを書き綴っていきます。

ヒプステは毎回キャラクターやヒプノシスマイクというコンテンツそのものの解像度を上げてくれるところが大好きなのですが、今回もまたすごかったですね。本編ストーリーの補完が本当にうまい。それは製作陣が愛とリスペクトを持って作ってくれているからだと私は思っています。

いきなり他ジャンルの話で申し訳ないのだけど、とある作品で「永遠になるには「伝説」が必要」というセリフがあってそれが私はとても好きなんですけど、そのセリフに違わず「伝説」を残して「永遠」を願ったT.D.Dが「永遠」になれず、道を別ってしまったのが、悲しくて、寂しくて、無情ですよね。あぁそんな……って気持ちにいつもなる。強く焼き付いた一瞬の煌めきで言うなら間違いなくT.D.Dも永遠なんですけど、乱数の言う「永遠のぽっせ」にはなれなかった。
とはいえ今のディビジョンも大好きだし、解散したからこそ、今のディビジョンの仲間たちに出会えたんだよね。それぞれの場所で幸せになってくれよみんな。D4も。よつつじくんも

T.D.D結成の為の新MCD VS 空寂ポッセで
一郎が「背中に最強の左馬刻さん」と歌い、左馬刻が「よく言った」と返し更に「背中に一郎」「YO」(超絶笑顔)と畳みかけてくるシーン。
あそこ初めて見た時にあぁこの時の二人は確かに二人で無敵だとそう思って今、一緒にいるんだってのが伝わって来て、いろんなものが溶けるのを感じました。無敵感を持ってる二人に私はめっぽう弱い。
一郎のピアス、小さいのにとんでもなく輝いてその存在感がすごかった。T.D.D結成前まではつけておらず、ピアスを開けた時期までわかってしまったの、もうファイナルアンサーって感じ。

空却がいなくなってから一か月、一郎はことあるごとに空却の事思い出してたんだろうな……。空却のいないチームで勝ち上がっていく事に複雑な気持ちがあるのもわかる。
一郎と空却の場合、一郎からの気持ちは我々側にはちょっと見えづらく、空却の方がお前がいればなんでもいい、拙僧の命親友と共になどとガンガンに伝えまくっていたが故にその空却からお前の顔なんて二度と見たくねぇって言われたらそりゃショックだよね。自分にダメなとこがあるなら直すなんて言うほど、一郎が空却の事ダチとしてめちゃ好きだったのがわかって良い演出だった。あの頃の一郎はそれなりに忙しい男だったと思うけど、いつも遅れてくる遅刻常習犯に腹が立たないのってそれはもう好きだからですよね。

左馬刻の方は一郎を励ました様に自分に言い聞かせ、日常生活の中では考えないでいれたけど、撃たれて弱ったときの夢っていう深層心理的な部分でささらを思い出しているのもよかった。弱ってウンウンしてる姿を誰にも見せないプライドも良かった。
「俺がマブダチや思ってたんは仲間を思う熱いお前なんやで」ってあれは、左馬刻がそう思われていたかったのか、ささらが左馬刻のそういうところがいいよなって実際に言った事があるのかどっちだろう……。前者推しですね。

一郎、左馬刻から働き方と家を貰い(コミカライズ)命もかばって貰って、生き方も教えて貰って……恩がでかすぎるけどそれよりも弟たちを見殺しにされた絶望の方がでかいのかと思うと何も言えない。つらい。それでも言われた通り全部背負って生きてるから、「居なくならない」と言った左馬刻は一郎の目の前からは居なくなってしまったんだけど、心にはずっといるんだなぁ……何も捨てられない男
track5見るまでは、一郎どうして左馬刻に貰った家で(※正確には安く借りれてる家)今も暮らしているんだ……と思ってたんだけど「過去を全部背負って」生きてるからなんですね。繋がりました。
2人とも自分の命より大事なものがあるからこそ通じ合うものがあって信頼につながっていたけど、だからこそ許せなくなってしまったんだね。つらい。track4でこの時の事を「許せないのは裏切り それとも弱い自分か」って一郎が歌っていたので、左馬刻相手に一郎が戸惑って本気でぶつかれなかったのもわかる。どっちも失いたくなくて足元にすがった一郎がつらい。

desireで一郎パートの「大切な兄弟姉妹守りたい」の「守りたい」をいつからか左馬刻と一緒に歌うようになってて、うわ~~~~~~~~ってなりました。他も一緒に歌ってたけど。ここを一緒に歌うことに私は……私は……。ありがとうございました。

乱数は人間、仲間、心について、一生懸命学ぼうとしてたね……
皮肉なのは、衢は最初から乱数について先生に底が知れなくて怖いと打ち明けていて、先生はそれでも受け入れたいと伝えていた事。だから衢に乱数が何もしなければ、正体がバレてもおそらくは乱数の味方をしてくれただろうって事なんだよね……。
仲間も信頼も本当はあったのに自分で手放して、そんなものなかったって言ってるの、人間そのものって感じ。
永遠のぽっせだったT.D.Dは解散し、永遠なんてないと悟ったからフリングポッセは刹那の友なんだね。でも本物の絆もあったじゃん。探せば案外あるのかもしれないよってあの時の言葉がちゃんと今では本物になっていて、乱数ちゃん良かったね。だから頼むよつつじの事、どうにか起こしてほしい。
当時15歳だったよつつじくんが2年経った今も眠っている事を考えたらつらい。先生の事も思うとそれもつらい。そりゃカッとなって責めちゃうよ。

ただ先生の怒った時の言い分って結構不思議で、それって本当に言いたいことなのかなっていつも思うんですけどどうなんですかね?「作られた存在の君がなぜ私に近づいた」とかか、「いつまで年齢に似つかわしくない言動を~」とか感情の発露ではなく乱数を傷つける為だけの言葉のように思えて今のところ先生の事が一番よくわからないです。
なんで殺し屋してたのかもわからないし……。ここは詳しい人からの知見を得たいですね。でも身のこなしが300億点です先生は。SOLで先生の手の動きに合わせて、ダンサーさんたちが浮遊したり、レーザーの演出も本当にかっこよかった。長い手足が映える。

D4
こんなに大好きになると思ってませんでしたが大好きです。
T.D.Dの対になるように作りこまれたキャラクター、似て非なる者、光と闇、少し運命が違えばT.D.Dもこうなっていたかもしれないと思わせる存在。
T.D.Dが解散してしまったからこそ、自分たちは仲間ではないと言い続けたD4の団結エンドもより皮肉が深まる。
毎回そうだけどヒプステ、ヒプノシスマイクの誕生によって、光を浴びたものたちとその裏で光を奪われたものたちの話を描くのがうますぎませんかね……。表舞台で戦うものたちだけの話じゃないんだよなぁ……。いくら武力ではなく言葉が力だと言っても争いによって生まれる悲劇がそこに必ずあるって示してくれるのが好きです。

谷ケ崎は兄を失って復讐に生きる男に成り果ててた訳だけど
一郎に対してなかなか引き金を引けなかったり(本人は簡単に終わらせたくないって言ってたけど)一郎の正論パンチを受けて、未来は変えられるを信じてみたり芯の部分は純だよなと思いました。誰かのせいにしないとやってられない人生の矛先が一郎に向いてしまっただけで本当は直接原因が一郎にない事もわかってるから、一郎との対決でゴリゴリに精神干渉されちゃったんだろうな。
最近目にした「人は自分と同じ種類の人間しか救えない」という言葉がなんだかすごくD4っぽいなって考えています。演者さんが本当は救って欲しかったのかもとおっしゃっていたように、T.D.Dと対決する事で救われた心がそれぞれあるのかなと。

本人は拳を振るうつもりがなくても力を持って生まれてきてしまった人間っぽいんですよね、谷ケ崎。脱獄シーン、マイクなくても鬼強かったもんね。武の才がある。
谷ケ崎のは殺陣って感じの動きなんですけど、踊るように軽々と敵を倒す有馬たちも良かった。俳優さん個人の肉体スキルによる作品に対する説得力の持たせ方がすごい。

最初は時空院のキャラの濃さ(糖分)に惹かれまくってたんですけど、何度も観ていくうちに、谷ケ崎の心や燐童のリリックや有馬の意味深仕草が気になるようになり……。いのち尽きる時はただ一人、人は孤独と生きるしかないと歌った燐童がひと時だけでも孤独じゃない生き方を、悪くないって選ぶラストは胸熱なんですよね。まさしく最高のフィナーレでした。

早くBoP2で D4が元気に脱獄してるとこ見たいよ〜!

スピンオフでもいい。またみんなに会いたい。D4に限らず、ステのキャラクターたちはいつもそう思わせてくれる。また会いたい。

千秋楽を現地で観劇したのですが、よつつじくんの「この時間が永遠に続けばいいと思う瞬間」と谷ケ崎の「もし未来で会えたら、お前らの声が聞きてぇ」って挨拶で号泣してしまいました。

いつか未来でまた会いましょう。
その時は、声が届けられる世界になっているといいな。

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