はじめてのデジタルなど
就職先も決まり卒業制作も終わった大学四年生のある日、私は1人の友達に腐女子カミングアウトをした。彼女をCちゃんと呼ぼう。
きっかけはマジで覚えてないけど、Cちゃんがノートにとあるアニメのキャラを描いていたからかなぁ……?マジで覚えてないけど、こいつ多分同じだなと思ったんだと思う。4年間同じクラスだったのにそこまでの接点もない感じだったのがすごい今更めちゃくちゃ仲良くなった。
そこからがまたトントン拍子で、まず就職の為の上京先でルームシェアをする事が決まった。
そしてルームシェアの訓練と称して(?)私はCちゃんの家に頻繁に泊まるようになった。
そこでデジタルお絵かき用のタブレットを使ってるとこを見てたら、にゃんちゅうちゃんもやりなよって彼女のお古の板タブをくれた。
私はそれをありがたく貰って、家のパソコンに繋いだ。たしか初めての絵は手書きブログ(以下手ブロ)で描いた気がする。
にゃんちゅうという名前はこの時に適当につけた。まさかずっと使う事になるとは……。
板タブでのお絵かきは難しくて、思うところに線が引けない、なんかズレると苦戦しながらも推しを描いた。
ある日、Cちゃんから上京する前にオフ会主催するから参加してって頼まれた。知らないジャンルだった。怖すぎる。でも板タブ貰った恩もあるし、Cちゃんと過ごす時間が好きだったので参加する事にした。
オフ会で1人だけ話題についていけないのも困るので、めちゃくちゃ勉強したらハマった。これ私をハメる為の作戦だったと思う。
オフ会前に交流会として絵チャがあった。はじめての絵チャ、機能がわからずに変なボタン押したら画面が真っ白にになった時は、切腹したかった。本当にすみませんでした。
でもみんなこんな初心者丸出しマンにも優しかった。泣いた。聞くとみんな個人サイトを持っていたので私も四苦八苦しながら作った。偉い。古のオタクはみんなホームページが作れる。
オフ会では、Cちゃんと一緒に栞を作って配った。いつのまにか私が副主催になっていた。
私がCちゃんの家で皿を洗いながら鼻歌混じりに昔から好きだった曲を歌ってたらCちゃんがその歌何!?めちゃくちゃ良いって言ってくれて、オフ会の栞にその曲の歌詞を元にした漫画を描いてくれた。
その曲の
「退屈を不幸と間違えてしまわぬように
くだらない事でいつまでも笑えますように
ほどほどの事なら誰でも許せますように」
ってフレーズが特に大好きでずっと心に持ち続けているんだけど、私が大好きなものをCちゃんが漫画って形にしてくれて本当に本当に嬉しかった。
オフ会は栞を元に聖地を巡りカラオケでスケブを描き、居酒屋で二次会をした。
この時繋がった人、まだフォロワーにいるんだよなぁ……長い付き合いサンキュー。もしまだスケブを持っていたらあの頃の絵は本当に恥ずかしいので焼いて欲しい。
最初のオフ会が楽しかったので私はオフ会が大好きになった。上京してからもなにかとオフ会に参加した。名古屋でも大阪でも呼ばれたら行った。個人サイトを周り、相互リンクになり、手ブロで拍手を送り、開催される絵チャに行き、オフ会に参加して友達を増やした。
イベントの為に上京した私とCちゃんの共通友達が家に泊まった時に、その友達が道具一式貸してくれて初めてコスプレをした。家の中だったけど楽しかった。
それからイベントの売り子でコスプレをするようになったりした
Cちゃんとのルームシェアはたまに喧嘩もあったけど基本的には楽しかった。仕事がクソほど忙しくて私もCちゃんも荒れた時期もあった。私は血便が出たし、Cちゃんは骨折した。そんな生活の中でも楽しく絵を描いていた。
私は社会人一年目のボーナスで新しい板タブを買った。Cちゃんのお下がりじゃない、自分で買った板タブ。なんかやっとスタートラインって感じ。
この頃は日曜日に仕事してる事が多くて、ずっとインターネットお絵かきマンをしていた。
ある日のオフ会で最近はTwitterなるものが主流かもって話を聞いて、私も登録した。
Twitterライフの幕開けだった。私のアカウントは未だにこの時に作ったやつ。
多分この頃だったと思うけど、友達に誘われて合同誌に参加した。自分の描いた漫画が本になるのは初めてだった。デジタルお絵かきツールを手に入れたというのに、まだデジタルお絵かきが苦手だった私はペン入れまでアナログで仕上げてスキャンしたものにトーンをフォトショで貼った。
私は色々と失敗したものの本はベテラン達が仕上げてくれたので超良い感じだった。
この時の漫画、すごく下手なので見ると上手くなったなぁって元気が出る。
その後、アンソロなどにも参加する様になり、自分の原稿のやり方を少しずつ変えていった。
これまでのデジタル絵は手ブロ絵チャ以外だと、全部フォトショで描いていたが、フォトショでのペン入れが結構無理でペン入れまでアナログでしていたところがあるのでなんか別のソフトとかあると良いんじゃない?と思った。
比較的安価で評判が良さそうなSAIを買った。ペン入れがデジタルでできるようになった!
下書きアナログ
スキャンフォトショ
ペン入れSAI
トーン、写植フォトショ
工程が多すぎる……。
頑張ってデジタルに慣れて、下書きスキャンの工程を減らそう。減らした!ちょっと作業が早くなった。
この頃のSAIは信じられないだろうけど文字打ちツールがなかったのでどう頑張ってもSAIだけでは仕上げられなかった。
クリスタを買うに至るまで、漫画づくりには本当に苦労した……。最初使った時感動したもんな。
大事件が起きた。Cちゃんが仕事を辞めて、実家に帰った。その半年後、私も地方への転勤が決まり、思い出の家を引き払った。
と同時期に彼氏に振られた。7年も付き合ったのに結婚せんのかいって思ったけど、今考えると私が結婚に向いてないので良かったのかもしれない。ただこの時はまだ若かったしいずれ結婚するもんだって思ってた。
身近な人たちがいなくなり、益々Twitterにのめり込んだ。
地方暮らしは半年で終わったので、東京で新しい家を探した。2人でそれなりに広い家に暮らしてたので1人の狭い家に同じ家具を詰め込んだら大変な事になり途方に暮れたりもした。
コスプレを本格的にやってみたいなと思うようになり、友達と一緒に初めて即売会以外でコスプレをしたのがもう今はなき、としまえんだった。コスプレ赤ちゃんの私はとしまえんに懐いており、ことあるごとにとしまえんでコスプレしていたので閉館がとても悲しかった。ありがとうとしまえん。
この頃、コスプレ写真はあまりTwitterに上げないみたいな感じだったからcureとかarchiveとかコスプレ用のSNSで交流していた。
とあるジャンルにハマったのがきっかけで、レイヤーの友達がめちゃくちゃ増えた。友達の友達を呼び40人の大型合わせとかを毎月のようにやっていた。
世に聞く連絡が取れないとか主催がヤバいとか時間に集まらないとか、そういうトラブルは一切なく、信頼しあえる友達のみで構成されていて、この時の経験は一生ものだなと今でも思う。
なんでか知らないけどみんなが多彩すぎて、鉄腕DASHのTOKIOに対抗しようとしていた。面白すぎる。でもマジで村くらい作れそうだった。
多分私のフォロワーの半分はこの時期のコスプレ友達だ。
コスプレで運動会したり、餅つきしたり、とにかく楽しくやってたな。
最近この頃のフォロワー数人とクリスマスパーティーをした。
久しぶりに腹が捩れるくらい笑って涙が出た。その場にいるだけで面白い事が起こる空間ってすごいな。
みんなこんな私と今でも遊んでくれて本当にありがとう
ここまでが同人人生セカンドシーズンである
長いなぁ。こんな長いのを読んでくれてありがとうございます。
気が向いたらサードシーズンも書きます。
にゃんちゅう
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