生き急ぎ同人誌
いよいよサードシーズンの話です。
未読の方は
ファーストシーズン
セカンドシーズン
からどうぞ
セカンドシーズン終盤、時を同じくして
お絵描きの方でも好きなCPで盛り上がってくれる友達ができた。
そのうちの1人がなんと、出身が同じで私が夏休みに帰省した際に地元で遊んでもらった。Aちゃんと呼ぶ。
Aちゃんは私よりも年下だったけど、小説も漫画もかく両刀だった。私は特にAちゃんの小説がめちゃくちゃ好きで尊敬していた。Aちゃんは私のコスプレが好きだと言ってくれた。これってもしかして相思相愛……。
私はAちゃんの為に写真集を作った。頒布する為のじゃなくて500円で作れるフォトブックを利用して作った。便利な世の中だよね。Aちゃんはすごく喜んでくれた。これがとっても嬉しかった。
私はこの頃はまだ自分で同人誌を出した事がなく、中学生以来一度もサークル参加をしていなかった。日曜が休みじゃない事が多かったのも大きい。たまたま休みだった時はCちゃん(セカンドシーズン参照)の売り子をしたりして、イベント自体は楽しんでいたんだけど、自分でサークル参加する機会がなかった。
でも、推しCPで楽しく本を作って活動するフォロワー達を見て、イベントに出たいという思いが段々と大きくなっていった。
仕事の転機が訪れた。一生日曜休めないと思っていたが、日曜日が稀に休める勤務地になった。今!イベントに出るしかないと思って私は同人誌を作った。初めての個人誌は漫画を描いた。ネタを出したら8pで終わってしまったので(今では考えられない)頑張って引き伸ばして引き伸ばして表紙込み28pの本になった。
コスプレ写真集もこの時出した。今しかねぇ、と思ってたのでだいぶ生き急いでいた。翌月のイベントでも本を出した。生き急いでいる。今しかできないという気持ちは人を焦らせる。同人人生長く続くから焦るなとこの頃の私に言ってあげたい。
ありがたい事に初めての同人誌は同cpの友人達が買ってくれたので一冊も売れないなんて事はなかった。当時の私のpixivのブクマ数とか見ると大体一桁なので友達がいなかったら危なかったな。
そうして私は同人狂人(くるんちゅ)になってしまったのだった。
同人ワイワイムードの中、Aちゃんは突然上京してきた。仲の良かった子達とAちゃんの家でよくパーティーをした。楽しかった。
私がちゃんと自分で同人誌を出すようになってから初めて人の原稿を手伝ったのはAちゃんの本だった。確か写植とトーンをしたな。その時から人の原稿を手伝う時の気持ちは変わらない「お前の描いた本が読みたいやつがここにいる!出してもらわないと困るんだよ、私が」です。まぁ自分の為ですよね。欲しいものの為に何でもするタイプなので……。
本は無事に出た。めちゃくちゃいい話だった。世に出て本当に良かったと思う。
ジャンルが変わってしまったけどAちゃんとはたまに手羽先を食べに行ってる。手羽先また食べたいな。
新たにハマったジャンルはキャラbot文化が盛んだった。
リアルタイムで2人の関係が進展するのにドキドキハラハラしたりとっても楽しかった。
無事に2人がくっつくとlog本が出たりしていた。
私は小説が書けなかった。それはキャラの会話しか書けないからなんだけど、キャラの会話が書けたらbot運用できるのでは?と思った。
私は別ジャンルの派生cpでbotを始めた。
これがなかなか難しくリプライ機能でフォロワーさんの挨拶に自動返信とかできるようにしていたが、キャラ同士で会話させようとしてるのに自動返信の無限ループに陥ったりした。キャラ同士が永遠に「おはよう」と言い合ってる。怖い。
予約投稿でキャラAのツイートにキャラBがリプする形で会話が始まる予定が逆になって話が繋がらなかったり、会話抜けがあったりまぁ〜ほんとみんなよく運用してるな、こんなのと思った。
でもありがたい事に読んでくれる人が増えて、最初の頃にしまくってた変なミスもまぁしなくなった。2人も無事にくっついた。
そのあとはずっとイチャイチャ、たまに喧嘩して、仲直りえっちみたいなのを繰り返していた(エッチするときは鍵垢にし、未成年フォロワーをブロ解し翌朝該当ツイを消し鍵を開けるという文化だった!)ストーリー展開のあるキャラbot、最近めっきり見なくなったけどジャンルによってはあるのかな?
少しずつ進められるってやり方も良かった。長い話はまとめるのにも描くのにもとても時間がかかって、これをみんなの読める形で世に出すのは無理だなぁと思ってたんだけど頭の中にある構想を少しずつ出していけば良いから、割とかっちり決めてなくても進められた。たまにアンケートで選択肢出したりするのも楽しかった。
で、まぁひと段落したわけだし、log本作る?と思うじゃん?
先述した通り私は小説が書けないので頭を抱えたんだけど、その時にちょうど漫画のプロットを人に読んで貰う機会があって「プロットこれだけ文章で書けるなら小説も書けるんじゃない?」って言われた事を思い出した。書けねーよと思った。でもひょっとしたら書けるのかも……?とも思った。なのでひょっとしたら書けるのかもの方に賭けてみた。
小説、キャラの会話文以外のところが難しすぎん?大体、文字で説明できんから絵を描いているのとかあるのに……。と言いながらも自分が作ったbotの会話文を元に小説を書いた。初めてだし執筆に3ヶ月取ってたんだけど半分くらいは〆切前の1週間で書いた。計画通りにはいかないのが世の常よな。
一度も小説を書いたことがなかった私が、初めて小説を書き、pixivに投稿するでもなく、いきなり本にして、しかも7万字も書いて……その時のイベントは漫画の本も80pくらいのやつ出したから本当に無茶苦茶だなこいつ。生き急いでる。
botのまとめ本だから、そのbotを応援してくれた人たちは買ってくれたし、ちゃんと小説になってたよって励ましもくれた。世界は優しい。
そんなこんなで私の小説を書くというハードルは下がり「いきなり本出しちゃったんだからこれより怖い事とかなくない?」となり、たまに小説を書いて投稿するようになりました。初めてpixivに投稿した小説はマジで思ってるよりも読んで貰えて、それが継続のきっかけになったなぁと思う。読んでくれる人はありがとう!
だからまぁ、できないと思い込んでるだけでやってみたら意外と出来ることもあるかもね〜と思います。
牡蠣食べられないなーって思ってたんだけど、食べたら美味しかったし。今では大好きだし。逆上がりも今なら出来るかもしれん。
今の私だけ見てると、アレもコレもやってにゃんちゅうさんは何でもできてすごいって思ってくれてる人もかもしれないんだけど、全然そんな事もなく、まじで色々失敗しながらできるようになっていったし、完全に周りの優しさに生かされてきた人生なんだよな。
最近やっと自分の強みがわかってきて、それは「継続する事」なんだなぁと思う。投げ出さない。諦めない。続ける。私にできるのはマジでこれだけです。
でも継続できるのは失敗を責めず、優しく見守ってくれる人や困った時に声をかけてかけてくれる人の存在も大きいので、私も誰かにとってそういう人になりたいなぁと思う。世界!優しくなれ!
そんなこんなで私は楽しく同人やってます!みんなはどう?
楽しくやっててくれたら嬉しいな。
にゃんちゅう
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